就職活動から逃げたからパン作りと出会えた。 | 28歳パン職人、会社辞めます。【第二話】

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パン職人・ブロガー。就職活動の満員電車で生き方に違和感を感じ「好きなことして生きる」とパン職人に。現在は約5年勤めたパン屋を脱サラし、故郷・鳥取にて「パン工房ほとり」開業準備中。本名は吉田翔太。 お問い合わせ、質問、ご依頼等は各種SNSにて承りますm(_ _)m




こんにちは。しょうたん(@v_shota_v)です。

この度、会社を辞めることになりました。

 

※こちらの記事は第二話です。第一話はこちら

第三話

 

就職活動からも逃げ出した

そんなこんなで留年することになり、元々進学が「やりたいこと」でも無かったため、心機一転、就職活動を始めることにしました。

しかし、ここでも挫折が待っていました。

 

取り組むことが「卒業研究」から「就職活動」になっても、僕の性格が急に変わるわけではありません。

そのため、自分に処理できないような情報を集めて行動しようとし、どんどん疲弊していきました。

 

また、自分がどんな人間で、何が好きで何が嫌いか、得意も不得意もよく分かっていませんでした。

説明会や面接に出向いても「良く思われるにはどうしたらいいか」ばかりが気になり、自分らしくありのままに振る舞うことは出来ませんでした。

今思うと「自分をよく見せよう」としてしまうのには自分自身に原因があったのですが、この頃は社会で生きるには仕方のないことだと思っていたのです。

 

終電間際の満員電車に揺られながら、一日働いて疲れ切っているサラリーマンのおじさんを見て、僕はこう思いました。

「ああ、このまま死ぬまで満員電車に揺られて、周りの目を気にして生きていく。そんな人生つまんないな。もう疲れたな。全部、辞めちゃおう。」

 

僕は逃げるようにして、全ての就職活動を辞めました。

 

学校にも行かなくなり、就職活動も辞め、もはや心から信頼できる友人や当時付き合っていた彼女以外とは、ほとんど接することもありませんでした。

 

「学校にも行かず、就職活動も辞めてしまって、自分はどうしようもないやつだ。」

 

それまでいわゆる優等生タイプで、レールから外れることも逃げ出したことも無かった僕は、どこから来たのかも分からない罪悪感に襲われました。

両親のおかげで自己肯定感だけは養われてきたはずだったのに、少しずつ自信を失っていきました。遂には自分を傷つける夢まで見るようになり、泣き叫びながら目を覚ますこともありました。

 

毎日やることもなく、ただただ不安な日々。

「これからどうしよう、本当に主夫になってしまおうか…」

 

そんな風に思っていた矢先、僕はパン作りに出会ったのでした。

 

はじめてのパン作り

就職活動を辞めてしまい、取り組むべきことが見えなくなってしまった頃、僕はパン作りと出会いました。

きっかけは、実家から余っていた使い捨てのオーブンシートが送られてきたことです。

 

どうせなら何か作ってみなきゃと思い、市販のドライイーストと強力粉を買ってきてパンを作ることにしました。

なぜお菓子ではなくパンだったのか。

その理由は今となってはよく覚えていませんが、このときの「そうだ!パンを作ろう」という思いが今の自分に繋がっていると思うと、とても不思議な気持ちです。

 

右も左も分からず一生懸命作ったパン。

今思えばそのパンは質としては大したものではありません。初めて作ったので当然ですよね。だけど…

膨らむ生地にワクワクし、焼き上がったときの香りに胸が弾み、焼きたてをかじったそのとき、心の底から美味しいと思ったのでした。

 

度々パンを焼くようになった僕は、そのうちパン屋さんをめぐるようになりました。

僕が住んでいた街にはパン屋さんが沢山あったので、友人を誘って一日で10軒近くを回ったことを今でも覚えています。

 

その最中に出会ったのが、今の会社でした。

 

会社との出会い

この度退職することになった会社と出会ったのは、僕がパン屋めぐりをしているときでした。

 

そのパン屋さんに初めて行ったとき、オーブンの前でお兄さんが

「こんにちは!焼きたてのパン、どうですか?宜しければお切りしますよ〜!」

と元気よく声をかけてくれたのを今でも覚えています。

 

こんな素晴らしいお店があるのかと、心の底から嬉しかった。その瞬間、僕はまるで恋に落ちたかのように、お店のファンになりました。

 

好きになったお店のことはちゃんと知りたい、ということでホームページで色々調べたら、人材教育に力を入れているとのこと。それで、あの店員さんは素晴らしい対応をしてくれたのだと納得しました。

そして、その数週間後にはもう決めていました。

 

「この会社で働こう!」

 

決めたらすぐに行動したい性分らしく、すぐにホームページから採用担当者にメールをし、会社説明を受けることになりました。

当時ホームページには採用専用ページなどはなく、まして大手就職サイトへの掲載などもありません。それでも、「これだ!」という気持ちに全てを任せ、なりふり構わず飛び込んだのでした。

 

担当者から会社説明を受けた数週間後には面接を受け、その場で合格。

僕の就職活動は再始動からひと月も経たず、一瞬で終わりを告げました。

 

こうして2013年4月、パン屋さんとしてのスタートを切ることになりました。

しかし、入社して間もなく、自分自身の弱さと再び直面します。

 

(第三話につづく)

※こちらの記事は第二話です。第一話はこちら