パン屋さんが卸売をするメリット・デメリット

ABOUTこの記事をかいた人

パン職人。1989年生まれ。鳥取県鳥取市出身。

筑波大学卒業後、茨城県のパン屋で修行し、店長を経験。その後、結婚を機にふるさとの鳥取にUターン。

クラウドファンディングで開業資金を集め、「パン工房ほとり」を開業。

Twitterやってます。

(パンの購入はこちら)




こんにちは!しょうたん(@v_shota_v)です。

パン屋さんを経営している方、これから開業する方で、「卸売って実際どうなの?」という方もいらっしゃると思います。

そこで、今回は卸売をする場合のメリット・デメリットについてまとめてみました。

 

卸売とは

卸売(おろしうり)とは、ざっくりいうと、スーパーや道の駅といった販売店にパンを売ることです。

基本的には、商品を納品したら、その時点で販売契約が成立します。

大手のパンメーカーはもちろん、中小の街のパン屋さん、個人店でも、卸売をしている場合があります。

 

委託販売という形もある

厳密には卸売ではないのですが、委託販売も卸売の1つとして扱われる場合があります。

こちらは商品を納品したあと、商品がお客さんに販売されてはじめて、手数料という形で販売店からお金を受け取ります。

手数料は販売店との契約によりますが、売上の20~25%くらいが多いように感じます。

ここから先では、委託販売も卸売の形式の1つとして話をすすめていきます。

 

卸売をするメリット

卸売には次のようなメリットがあります。

  • 売る手間がかからない
  • 多くの人に買ってもらうチャンスがある

 

売る手間がかからない

販売店が代わりに商品を売ってくれるので、自分のお店で売る手間がなくなります。

自分のお店が忙しすぎる場合や、そもそも予約制・通販・移動販売などがメインの場合は、「自分のお店での販売」という業務を少なくすることができるので、大きなメリットです。

ただ、「常に自分お店に販売員がいて、しかもそれほど忙しくない」といった場合では、あまりメリットは得られません。

売る手間が少なくなることが大きなメリットになるかどうかは、自分のお店の状況によって考えましょう。

 

多くの人に買ってもらうチャンスがある

販売店にはそのお店のお客さまがいらっしゃるので、ふだん自分のお店では売ることができないような方に販売することができます。

お客さんにとっては、「わざわざパン屋さんまで行くのは面倒だけど、スーパーに置いてあるなら買うわ」といったメリットがあるからです。

また、これは僕自身が体験したことです。販売店で購入されたお客さまが、「美味しかったから一度お店に行きたいと思って」と、自分のお店に来てくれたのです。

卸売や委託販売には、そういった新しい出会いのチャンスもあります。

 

卸売をするデメリット

卸売には次のようなデメリットがあります。

  • 販売店に持っていかなければいけない
  • 商品を袋に入れなければいけない
  • 売り場づくりにこだわれない
  • 商品の価値が下がりやすい

 

販売店に持っていかなければいけない

商品を販売店に運ぶのは大変な手間です。

毎日2-3箇所に納品、となったら、それだけで数時間かかるでしょう。

また車で運ぶとなれば、そもそも車があるのが前提ですし、ガソリン代もかかります。

それだけのお金と時間をかけるだけのメリットがあるか吟味する必要があります。

 

商品を袋に入れなければいけない

商品を袋に入れるのも、大変な手間です。

袋に入れるためには、まず冷めるのを待たなければいけないし、袋に入れたあとシーラーなどで封をして、1つ1つラベルを貼って、ばんじゅうに詰めて・・・とたくさんの作業が発生します。

またラベルに関して言えば、原材料や食品栄養表示、JANコード(バーコード)、などの管理も必要になります。

これらはかなりの時間と人員が必要になるので、こちらもメリットと照らし合わせる必要がありますね。

 

売り場づくりにこだわれない

基本的に売り場は販売店が主導して作ることが多いです。

置き場所や置き方も、自由にできるわけではありません。プライスやPOPなどを自由に置かせてもらえるかどうかも相談になります。

場合によっては、「こんな場所に置いて売れるわけない」「他と比べて扱いが悪い」と感じることもあるかもしれません。

しかし、販売店には販売店の考えがあり、お客さまに商品を売るのは販売店です。

販売店あっての卸売ですので、感謝と協力を忘れないようにしたいものです。

 

商品の価値が下がりやすい

これは感じ方の話です。

やはりパン屋さんに置いてあるパンと、スーパーや道の駅などに置いてあるパンでは、パン屋さんに置いてあるパンのほうが美味しく見える、という場合が多いようです。

同じパンなのに、袋に入って販売店に並ぶと、なんか違う・・・というのはよくある話なのです。

また、スーパーなどでは大手メーカーのパンと一緒に並べられることもあり、それらは低価格であることが多いため、相対的にパンが高く見える場合もあります。

お客さまにパンの持つ価値(こだわりなど)をしっかりと伝えられれば買ってもらえると思いますが、そこが不十分だと、「価格を下げないと売れない」という状況に陥ってしまうこともあるので、注意が必要です。

 

まとめ

今回はパン屋さんの卸売(委託販売)について、メリット・デメリットをまとめました。

一口に卸売といっても、様々な要素があることがお分かりいただけたと思います。

しっかりと自分のお店の状況と照らし合わせて、メリットのほうが大きければ進出する、という選択をしたいものです。

この文章が何かしらお役に立てれば幸いです。

最後までありがとうございました。