大切に作ったものを「美味しい状態で食べてほしい」なら。

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パン職人。大学不登校→就活から逃避→「好きなことして生きる」とパン職人に→適応障害になりつつ5年間修行→店長を経験→28歳で鳥取にUターン。筑波大卒。




美味しい状態で食べてほしい」というのは、食に携わるすべての人の想いなんじゃないかな。

 

料理を温めて食べない父に怒った母

小さい頃、父の帰りが遅くなって料理が冷めてしまったときに、それを温めずに食べようとして母が怒っていたのを覚えています。レンジでチンしなさいと。

そのときは「なんで怒るんだろう?」と思っていたけど、食を提供する側になって気持ちがよく分かるようになりました。

「美味しい状態で食べて欲しいから」なんですね。

食べ物には、美味しい状態があります。美味しく食べている間は分かりにくいですが、美味しくない状態で食べると気づいたりするものです。

例えば、ぬるい味噌汁とか、冷たいカレーとか、次の日の唐揚げとか・・・明らかに美味しくないですよね。

レンジで温める、ただそれだけの手間を惜しんでおいしい状態を逃してしまうのは、作り手として避けたいと思うのは当然のことと思います。

 

パン屋さんで起きる「美味しい状態で食べてもらえない」

パン屋さんで働く中で、「美味しい状態で食べてもらえない」ということがよくありました。

例えば、表面のカリカリ感が特徴のフランスパンを電子レンジで温めて柔らかくしてしまうとか、カレーパンを冷めたまま食べるとか、そういったことです。

もちろん好みは人それぞれ、誰がどう食べても自由です。その状態がその人にとって「美味しい状態」であれば問題ではありません。

問題なのは「美味しく食べる方法」を知らないがために「美味しい状態にすることができない」場合です。

誰だって出来ることなら食べ物は「美味しく食べたい」し、作り手からすれば「美味しく食べて欲しい」。なのに、それが出来ていない。

これほど残念なことはありません。

 

「美味しい状態で食べてもらう」ためには、食への関心を高める必要がある

美味しい状態で食べられない」問題は、単純に知識を持っていないから起きる、と言えると思います。

しかし、今は料理のレシピや美味しい食べ方といった知識は得ようと思えばいくらでも得ることが出来ます。Googleで検索すれば良いのです。だから、知識を持っていない原因は関心の低さと言えるんじゃないか、と思うのです。

つまり、一人ひとりが食への関心が高まり、「これはどうやったら美味しく食べられるんだろう」と考える機会が増えるようになれば良いのです。

これはきっと簡単なことではありませんが、食に携わる人なら取り組んでいきたいと感じる人が多いんじゃないでしょうか。

実は、先日僕が行った「パン屋さんのサンドイッチパーティー」というイベントでも、サンドイッチ作りを体験することでパンやサンドイッチへの興味を持ってもらうことが目的の1つでした。

関連記事:「パン屋さんのサンドイッチパーティー」の開催にあたって、経緯や想いを綴ります。

このイベントを通して、参加された方は少なからずパンやサンドイッチについて関心を寄せて頂けたと思っています。

こういったイベントは手段の1つではありますが、今後も皆さんに「美味しいものを、美味しい状態で食べて喜んでいただくこと」を目指して、進んでいこうと考えています。

この記事がどなたかのお役に立てれば嬉しいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。