かなり久々のブログになります。
先日11月10日で、夫婦で開業したパン工房ほとりは1周年を迎えました。
この1年間のざっくりしたまとめと、感じたことを残しておこうと思います。
オープンから1年間のできごと
だらだら1年間の出来事を書いていきます〜。
かなりざっくりした話なので、詳しく聞きたい方は直接聞いてくださいな。
パン屋さん起業1年目のリアルです。
11月 慌ただしくオープン
- 川端賑わい日出店
- オープン
- クラウドファンディングのお返し
10月末にパン工房の許可が取れたので、11月10日、慌ただしくオープンしました。
オープンの前に川端賑わい日というお祭りに出店させて頂いて、そこでチラシを配りまくったおかげで、11月は大体の日で5件以上のご予約をいただく盛況ぶりでした。今考えるとすごい・・・。
オープン後は予約販売と並行してクラウドファンディングのお返しを焼いて発送していたのですが、これがなかなか大変でした。
オープン前にしておけばよかったとも思いつつも、早くお店を始めたかったのでこれでよかったという気持ちのほうが大きかったかなあ。
12月 まだまだバタバタと過ごす
- 大型予約に挑戦
- クリスマスバゲット企画
- コーヒー屋さんとコラボ
電気屋さんからの大型予約で、土日に各50本ずつの生産にチャレンジ!この頃は機器の容量も小さかったので、1日に50本を焼くのはかなり大変でした。夜中0時くらいに起きて頑張ったなあ…。
クリスマスにはバゲット企画。限定でプチバゲットを焼きましたが、なかなか好評でした。今年はどうしましょう。
TOTTORI COFFEE ROASTERさんとコラボさせて頂き始めたのもこの頃だったと思います。今でも良いお付き合いが続いています。
1月 積極的に行動あるのみ
- 福袋企画
- 「地場産プラザわったいな」販売開始
お正月限定で福袋を企画しました。たくさんの方に食べていただいてとても嬉しかったのですが、1月1日から仕込みを始めて3日の0時頃から作り始めるという激しさだったので、今年はちょっとやらない(やれない)と思います。
「地場産プラザわったいな」での販売を始めました。「どうやって置いてもらったの?」と聞かれることもありますが、普通にアポとってパン持って行って、店長さんに「置かせてください」って話したらそうなりました。
委託販売を始めると完全予約制ではなくなり廃棄をゼロに出来ない可能性がでてくるので、葛藤はめちゃくちゃありました。
でも、自分たちのワガママな考えをお客さんに押し付けて、不便な販売方法しか用意せず、食べたいと思ってくださる方にご迷惑をおかけすることは、僕には選ぶことができませんでした。
2月 確定申告に怯える
- はじめての確定申告準備
2月の記録も記憶もほとんど残ってないのですが、はじめての確定申告に怯えていたと思います。
税金について勉強して、レシート仕分けたり、freeeの使い方勉強したり、そういった時間がきっと多かったんじゃないかなあ。
「道の駅西いなば気楽里」に出品の応募をしたのもこの頃だったような気がします。
まだまだ生活もままならない売上で、どうやって多くの人にパンを買ってもらうかばかり考えていたように思います。
3月 まだまだ行動あるのみ
- 確定申告
- 露天営業許可の申請
- 尾道視察
なんとか確定申告を終えて、気持ちが楽になりました。
4月からお花見限定で青島公園に出店しようと思っていたので、保健所の許可をとったり、何をいくらで売るか考えたり・・・そういった時間を過ごしていました。
鳥取県の空き家再生プロジェクトで、広島県尾道市の視察に連れて行ってもらったりもしました。楽しかったなあ〜。
甥っ子の誕生日会をしたり、東京から友人が遊びに来たり、結婚式の準備をしたりとプライベートもばたばたしていました。。
4月 バタバタしすぎて目が回る
- お花見出店
- 川端まちなかウェディング、婚礼パレード
- 結婚パーティー
青島公園にお花見出店してたんですが、これがなかなか大変でした。寒いし風は強いし、思ったよりコーヒーは売れないし、朝4時に起きて夕方までお店を出すのはしんどいし…。
でも、このおかげで何とか貯金を崩さなくても暮らしていけるくらい稼ぐことができました。ひと安心。やはり自分から動くのが吉でしたね。
月末には川端まちなかウェディングというイベントに新郎新婦として参加して、人力車パレード&神社で挙式という貴重な経験をさせていただきました。多くの方に祝福いただいて、本当に感謝感謝…!
パーティーも企画していたので、その準備も含めてほんっとうにバタバタの1ヶ月だったと思います。
5月 地域メディアの影響力
- GW後半戦
- 新日本海新聞さん、日本海テレビさんに取り上げていただきました
新日本海新聞さん、日本海テレビさんの特集に出させていただきました。
一気に多くの方に知っていただいたので、一時的に注文が殺到。わったいなでの販売も、1日7-8本だったのが突然倍近く売れるように。
地域に根付いたメディアの影響力を体感しました。
6月 嬉しい悲鳴
- イベント出店
- 「道の駅西いなば気楽里」販売開始
6月のはじめには、こどもの国で行われたマルイさんのイベントや、Am’sさんの閉店イベントなどに参加。地道に知ってもらうための活動をしていきます。
マスメディアでの影響が落ち着いてきた6月末、「道の駅西いなば気楽里」(きらり)がオープン。同時に販売を開始しました。
鳥取県産の材料にこだわっているからには、中西部の方にも買っていただく機会を作りたかった。そういう意味では、きらりへの出店はとても良かったと思います。
オープンのほとぼりが冷めるまでは、ある程度数が必要だろうと踏んでいましたが、作っても作っても売り切れてしまう、嬉しい悲鳴状態となりました。
7月 メディア再び
- 「マルイ湖山店」販売開始
- BSS山陰放送さんに取り上げていただきました。
6月にマルイさんのイベントに出店したのがきっかけで、「マルイ湖山店」にて曜日限定で販売を始めました。
営業の方が積極的に声をかけてくださって、とても嬉しかったのと、腕のある営業マンのコミュニケーションを間近で見てすごいなあの一言。
またBSS山陰放送さんに特集していただき、再びメディアの影響力を体感することに。山陰放送さんは特に米子や松江からお取り寄せのご予約を多くいただきました。
(カメラマンさんが父の友人で、僕が小さい頃から知っているおじちゃんだったので、嬉しかったなあ。)
8月 ラッシュ&ラッシュ
- お盆休まず
- コンクール最優秀賞
初旬は少しのんびりしていましたが、お盆期間は毎日が土日並の勢い。毎朝2時に起きてひたすらパンを焼きました。
ここで分かったことは、人間は2時に起き続けると壊れるということです。もう二度とこの頃の生活には戻したくありません。
下旬には鳥取県食のみやこ特産品コンクールで「ほとり食パン」が最優秀賞を受賞することになり、たくさんのメディアさんから取材を受けました。
9月 必死
- 「サンマート湖山店」販売開始
コンクール最優秀賞の影響で、店頭予約、通販、そして委託販売、ありがたいことにその全てが順調でした。
新たに「サンマート湖山店」さんでの曜日限定販売も始まり、また問い合わせもたくさん入って、コンクールの影響は凄まじかったです。
結局、月商100万円くらいになりました。妻と2人のパン屋なので、十分すぎるほどの売上です。
ただ、心と身体が疲れていっているのが感じられるようになってきたので、「ここらで一息つかないと続けられないな」と思うようになりました。
10月 めざせ、安定、時短、生産性
- ミキサー壊れる
- ここらで一息つきましょう
僕と妻、人間ももちろん必死だったのですが、機械たちも必死だったようで、ついにミキサーが壊れました。
実は春にも1台目が不調になっていたので、1年間で2台のミキサーをダメにしてしまったことになります。あきらかに限界を超えた使い方をしていたのが原因です。
お客さまにご迷惑をおかけしてしまったし、これはもう、ちゃんと稼いだお金を設備投資にまわして、安定して短い時間である程度の量を生産できるようにしなきゃいけないなあと、身にしみて感じました。
さらには重い荷物を運んだ際に、僕も足腰を負傷。これは1ヶ月たった今でも治っておらず、痛み止めの薬を飲まないと階段を上り下りするのも辛い状況です。
そんなこんなで、「ちょっとこの1年、頑張りすぎた。ここからは少し、ゆっくり進もう」と心に誓いました。
1年間パン工房を経営して感じたこと
まずは生活できるようにならないと…
とにかく最初の頃はお金がなくて、ぎりぎりの生活。正直焦ってました。
特に覚えているのが、友人の結婚式に1万円しか包めなかったこと。ショックだったし、申し訳無いしで、辛かったです。
それがなんとか1年で、安定して生活できるところまで来れた。これはとても大きなことだと思います。
具体的にいえば、オープンしたとき「1年後は月商50万達成するぞ!」と思っていました。月商50万あれば、夫婦で生活できるには十分なお金が残るからです。
まずは生活できるレベルで稼げないことには、他になんの挑戦もできないですから。。
結果として、最大で月商100万を達成できたのは、大きな自信になりました。
がむしゃらに行動することしか出来なかった
目標に向かって何をしたかというと、がむしゃらに行動しただけです。
パン屋さんの世界をもっともっと良くしたい、自分には大きな力はないけれど、小さくてもいいから出来ることをしたい。
そうやって始めたお店だけれど、でも、これは商売。お客さんに喜んでもらわないと、対価はいただけない。最低限の稼ぎがないと、生活もままならない。
だから自分たちの考えを押し付ける訳にはいかない。買ってもらって、食べてもらってはじめて、僕たちは生きていける。これは趣味でもボランティアでもなく、ビジネス。
だけどだけど、そんな中でも、こんな形のパン屋さんもあるんだよって少しでも多くの人に知ってもらって、一歩でもお客さんと歩み寄って、理解してもらって、より良い姿になっていきたい。
そのためには、どうすれば、どうすれば、どうすれば・・・。
―僕たちはどうあるべきか。
1年間、ずっと、問われ続けていたような気がします。
そして、今の自分にできることはがむしゃらに行動することだけでした。だから、正しいか正しくないかなんて分からないけれど、自分で考えて決めたことを素直にまっすぐにやってきました。
ちょっと休憩・・・
1年間、精一杯やってきましたが、少し疲れを感じています。
「今はきっと踏ん張りどころだ」と考えて限界ギリギリまでストイックにパンを焼き続けた。だからこそある程度の結果が出たのだとは思いますが、それでは長くは続かない。
少し休んで、立ち止まって、この先を考えていきたいなと思います。
そして毎日毎日ひたすらパンを焼き続ける生活は、正直ちょっと飽き始めています。もう7年くらいやってますので…。
足腰を痛めてしまったことで、このまま今のやり方を続けることはできないな、と正直感じるようになりました。
「誰もが前向きに挑戦できる社会」を諦めきれない
僕は「誰もが前向きに挑戦できる社会」に少しでも近づけられるような活動をしていきたいと思っています。
そもそも、僕がパン工房ほとりを始めたのは、たとえ躓いてしまっても何度でも挑戦をしていけるんだよ、ということを示すためでした。
僕には、大学で学校に行けなくなったり、就職活動にうまく溶け込めなかったり、就職してからも何度も出勤できなくなった経験があるからです。
だから今度は、他の誰かの挑戦を応援できるような人間になりたい、そういった活動をしたい、そう思っています。
もちろん、自分自身の挑戦もしつつ、です。だって、何にも挑戦していない人に応援されても気持ち悪いですもんね。
ほとりの商売だって、まだまだ1年目を乗り切ったばかりです。まだまだ挑戦です。
具体的に何をするかは、何も決まってはいません。何が出来るのかも分かりません。
ただ、最終的に「誰もが前向きに挑戦できる社会」に少しでも近づくような、そんな挑戦ができればと思います。
こんな僕ですが、いつも応援いただいている方には本当に感謝しています。
今後も応援していただけたら嬉しいです。
最後までお読み頂き、ありがとうございました!
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