パン屋における商品1つあたりの原価率を計算する方法

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パン職人。1989年生まれ。鳥取県鳥取市出身。

筑波大学卒業後、茨城県のパン屋で修行し、店長を経験。その後、結婚を機にふるさとの鳥取にUターン。

クラウドファンディングで開業資金を集め、「パン工房ほとり」を開業。

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こんにちは!しょうたん(@v_shota_v)です。

パン屋さんの経営に原価率が大切だということは分かるけど、具体的にどうやって計算したらいいか分からない、という方もいますよね。

そこで今回は、パン屋さんにおける原価率の計算方法について説明していきます。

 

↓原価率とは?目安は?という方はこちらを先にどうぞ。

関連記事:知らないとまずい?パン屋さんにおける原価率の目安について

 

原価率は原価を売上で割ったもの

原価率は原価を売上で割ったものなので、式は次のようになります。

原価率(%) = 原価(円) / 売上(円) * 100

売上が100円、原価が20円なら、原価率は、

原価率(%) = 20 / 100 * 100 = 20%

となります。ここまでは簡単ですね。

じゃあ具体的に、商品1個あたりの原価を計算してみましょう。

 

食パン1斤の原価率を計算してみよう。

商品1個あたりの原価率を計算する場合は、その商品のレシピと、材料の原価もとに計算します。

今回は食パン1斤(販売価格400円)を例にとって説明します。

 

まずは食パンのレシピを確認しましょう。

ベーカーズパーセント(小麦粉を100としたときの割合)はこちらで考えます。

小麦粉 100
砂糖 8
2
イースト 2
68
バター 4

分割は200g、俵型に成形して2斤型に200g×4を詰めるとする。

 

食パン1斤あたりの、材料の重さを計算しましょう。

今回は2斤型に200g×4=800gの生地を使います。

なので、食パン1斤分の生地重量はその半分になります。

800g / 2 = 400g

 

 

また先ほどのレシピから、小麦粉100gあたりの生地重量は、次のようになります。

100+8+2+2+68+4 = 184g

 

この2つの比を計算すると、

400g / 184g = 約2.17

 

となります。

そしてこの比を、ベーカーズパーセントに掛けることで、食パン1斤あたりの各材料の重量を計算することができます。

例えば小麦粉なら、次のように計算します。

100 * 2.17 = 217g

 

これが食パン1斤あたりの、小麦粉の重量です。

他の材料についても同様に計算すると、次の表のようになります。

小麦粉 217g
砂糖 17.36g
4.34g
イースト 4.34g
147.56g
バター 8.68g

表①

食パン1斤あたり、材料が何グラム使われているか、計算することができました。

 

次に材料の原価を確認しましょう。

小麦粉 1kg 500円
砂糖 1kg 300円
500g 200円
イースト 20g 400円
 水 (今回は0円で計算)
 バター 150g 450円

※架空の価格です。

 

材料1gあたりの原価を計算しましょう。

材料の金額(円)を重さ(g)で割ると、1gあたりの原価が計算できます。

例えば小麦粉なら、1kgを1000gに直して計算するので、

500(円) / 1000(g) = 0.5(円/g)

 

となり、これを全部の材料で同じように計算すると次のようになります。

小麦粉 0.5(円/g)
砂糖 0.3(円/g)
0.4(円/g)
イースト 20(円/g)
0(円)
バター 3(円/g)

表②

 

ここまでの数値を使って、食パン1斤の原価を計算します。

表①と表②の数値を掛け合わせることで、食パン1斤に含まれる各材料の原価を計算することができます。

小麦粉なら、次のように計算します。

217(g) * 0.5(円/g) = 108.5(円)

 

これをすべての材料について計算すると、次のようになります。

小麦粉 108.5(円)
砂糖 5.21(円)
1.74(円)
イースト 86.8(円)
0(円)
バター 11.68(円)

表③

 

この表のすべての数字を足すと、食パン1斤の原価が計算できます。

108.5 + 5.21 + 1.74 + 86.8 + 0 + 11.68 = 213.93円

 

これはつまり、食パン1斤に対して原価が約214円かかっている、ということになります。

 

最後に原価率を計算しましょう。

さて、ここまできてやっと、原価率を計算できます。

食パン1斤の原価が約214円、販売価格が400円なので、

214 / 400 * 100 = 53.5%

 

この食パンの原価率は、53.5%となります。めちゃ高いですね…。

 

原価率を計算して、日々の経営の参考にしよう

1つ1つの商品について原価率を計算することによって、価格の設定の参考にしたり、仕入れ金額をコントロールすることができます。

たとえば原価率が高すぎるなら、価格をもう少し上げるとか、材料をもう少し安いものにするというように、対策が打てます。

また価格が高めだな、という商品の原価率が低いのなら、値下げも検討できます。

すべての商品に対して一律の原価率である必要はありません。お店全体のバランスを考えて、原価率を参考にしながら、価格や材料を検討してみてはいかがでしょう。

 

(↓価格の決め方についてはこちら。)

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パン屋さんにおける商品の価格を決めるためのポイント