こんにちは!しょうたん(@v_shota_v)です。
パン屋さんを開業しようとしている方や経営している方で、「一般的な原価率ってどのくらいなんだろう?」と気になる方もいらっしゃると思います。
原価率の目安は30~35%ほどです。僕も実際にパン屋さんで働くまでは、まったく知りませんでした。
そこで今回は、パン屋さんの一般的な原価率や、原価率に影響を与えるものについて解説していきます。
原価率とは
原価率とは、売上のうち原価の占める割合のことをいいます。
式で書くなら、次のようになります。
原価率(%) = 原価(円) / 売上(円) * 100
たとえば、売上が100万円で、材料を買うのにかかったお金(原価)が20万円であれば、
原価率 = 20/100*100 = 20%
つまり、原価率は20%になります。
(↓具体的な計算方法は以下を参考にしてください。↓)
関連記事:パン屋における商品1つあたりの原価率を計算する方法
原価率はなぜ大切なのか
原価率を把握するのが大切なのは、それが経営状態の良し悪しを知る材料になるからです。
原価率が低い場合は、売上から人件費や家賃といった経費を差し引いたときにお金が残りやすいので、利益がでやすくなります。
逆に高すぎる場合は、お金が残らず利益が出ない状態、つまり赤字になってしまうので、注意が必要です。
では、パン屋さんの一般的な原価率をみていきましょう。
原価率の目安は約30~35%
パン屋さんの一般的な原価率は約30~35%です。
もちろん、この数字はお店によってまちまちなので、参考程度にしてください。
原価率が30~35%くらいに抑えられていれば、パン屋さんの中では一般的な商売をしているといえると思います。
もし大きく上回ってしまっている場合は、注意が必要になる場合があります。
原価率に影響を与えるもの
原価率は、次のような要素の影響を受けやすいといえるでしょう。
- パンの種類
- 使う材料
- 価格
1つ1つ見ていきましょう。
パンの種類
どんな種類のパンを作るかによって原価率は変動します。
一般的には、食事パンは原価を抑えることができるといわれます。
なぜなら食事パンは生地に具などを入れず、そのまま成形したものだからです。パンの具となるものは、原価が高い場合が多いのです。

食事パンの具体例としては、食パンやバターロール、バゲット、カンパーニュなどですね。(食パン専門店が流行っているのもこれが理由の1つです。)
厳密にいえば価格の設定次第で原価率はコントロールできますが、一般的な売値で販売した場合に原価率を低くしやすいのが、食事パンということです。
使う材料
原価率は材料の品質にも影響を受けやすいです。
品質の高い材料を使えばそれだけ原価が高くなるので、原価率は高くなりがちです。逆に、品質の低い材料は原価が安いので、原価率を抑えやすくなります。
もちろんこちらも価格の設定次第で原価率をコントロールできますが、一般的な価格より高くする場合はお客さまに納得してもらう必要があるので工夫が必要です。
お客さまに良い材料を使っていることをPOPなどでアピールする必要があるでしょう。
価格
先ほどから述べているとおり、原価率は価格の設定次第でコントロールできます。
原価率を下げたければ価格を高くすればいいし、原価率を上げたければ(そんなことあるのか?というのは置いておいて…)価格を安くすればいい、とうのが基本的な考え方です。
なので、経営のことだけ考えるのなら、目安となる原価率を先に決めておいて、それに合わせて価格を設定すれば良いです。

しかし実際には、そうはいっても他のお店の価格と違いすぎると全然売れなかったり、どう考えても大きさの割に高すぎてお客さんの反応が悪かったり、自分のお店の他の商品との兼ね合いでもう少し安くしたい…などといったことが起こります。
なので、原価率は参考にしながらも、実際の状況に合わせて価格を調整するのが良いでしょう。ここが商売の腕の見せ所です。
関連記事:パン屋さんにおける商品の価格を決めるためのポイント