こんにちは!しょうたん(@v_shota_v)です。
パン屋さんへの就職や転職を考えている人の中には、パン屋さんにどんな仕事があるか詳しく知りたいということがあると思います。
そこで今回は、パン屋さんの製造スタッフの仕事内容についてまとめました。
なお、販売スタッフについてはこちらの記事をどうぞ
パン屋さんの転職に興味がある方は次の記事もどうぞ。
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目次
パン屋さん製造スタッフの仕事は「美味しいパンを作ること」
製造スタッフは「美味しいパンを作る」のが最大の使命です。
「パンが美味しい」というのは、お客さまにご来店いただくための最も大きな理由です。
たとえば、自分の住んでいる地域でパン屋さんを巡ろうと考えたら、まず最初に「美味しいパン屋さんはどこかな〜?」と考えて、インターネットやアプリで調べたりすると思います。
それだけ、「美味しい」というのはパン屋さんにとって大きな武器になるのです。
「美味しいパンを届ける」ところまで考えられる製造スタッフになろう
ただ、「美味しいパンを作ることが大事」とまでは多くの人が考えていますが、もっと一流の製造スタッフは「美味しいパンをお客さまのところに届ける」ところまで考えています。
なぜなら、パン屋さん全体としての仕事は「美味しいパンを作ること」ではなく、「美味しいパンをお客さまにお届けすること」だからです。
「美味しいパンをお客さまにお届けする」ためには、良い雰囲気のお店づくり、心温まるような接客、といった主に販売スタッフが担当する仕事だけでなく、製造スタッフも気を配る必要があります。
たとえば、
- 商品の焼き上がり個数や時間を調整して、パンが売り場から無くなってしまわないようにする
- また、できるだけ焼きたてを多くのお客さまに食べてもらえるようにする
- 販売スタッフとコミュニケーションをとって、焼き上がったパンが良い状態を保てるようにする
といったことまで考えられると良いでしょう。
美味しいパンを作るために必要なこと
美味しいパンを作るために必要なことは、次の3つです。
- いつでも安定して高い質の作業をこなす
- スピードや効率を突き詰める
- こだわりの商品開発
いつでも安定して高い質の作業をこなす
安定して質の高い作業をこなすことで、いつも美味しいパンを作ることができます。
パン屋さんでは自宅でのパン作りでは考えられないほど沢山のパンを作るので、作業が安定していないと、ある日のパンは美味しくて、ある日のパンはイマイチ、なんてことにもなりかねません。
「以前食べたときは美味しかったのに・・・」とお客さまをがっかりさせてしまわないように心がけたいものです。
スピードや効率を突き詰める
スピードや効率を突き詰めるメリットは2つあります。
1つは、パン生地はいつも発酵しているので、スピードや効率をあげると過発酵などを防ぐことができ、結果としてパンが安定することです。
もう1つは、製造スタッフは長時間の立ち仕事になりがちなので、働く時間を短くできれば体力を温存でき、心も身体も元気に過ごせるため、結果としてパンが安定することです。
こだわり抜いた商品開発
やはりレシピそのものが素晴らしいパンは、お客さまからも「美味しい」と評判になる可能性が高いです。
材料はもちろん、どんな製法を使うか、生地の重量、生地と具のバランス、食感を意識した成形、香ばしさと良い食感を生み出す焼き方…。
考えるポイントはいくらでもありますが、やはりここがパン屋さんの要のスキルともいえます。多くの有名シェフと呼ばれる人は、ここが優れている場合が多いです。
ただ、職場によっては現場のイチ製造スタッフが商品開発に関わるのが難しい場合もあります。経営者やシェフの考え方にもよるので、入社する前に事前に確認できると良いでしょう。
パン屋さん製造スタッフの具体的な役割
製造スタッフの具体的な役割は次のようなものがあります。
- 仕込み(ミキサー)
- 分割・成形(めん台)
- 窯(オーブン)
- 折り込み(パイローラー、リバースシート、シーター)
- サンドイッチ、フライヤー
役割は、そのパン屋さんによってかなり変わってきます。職場によって、()の中の名称で呼んだりもします。
たとえば、仕込み担当が折り込みを兼ねていたり、サンドイッチ担当とは別にフライヤー担当がいたりすることもあります。
実際に僕が経験した職場では、仕込み担当は朝9時ごろまでに作業を終わらせて、あとは分割・成形に入るということをしていました。
そのため、ここから1つ1つの役割について簡単に解説していきますが、職場によって大きく違うこともある、というのをご理解いただけたらと思います。
仕込み(ミキサー)
仕込み(ミキサー)担当は、ミキサーを使ってパン生地を捏ねる作業を行います。
「パンの質は仕込みが7割」という言葉があるくらい、パンの美味しさを左右する大事な仕事です。そのため、熟練した製造スタッフが仕込みを担当することが多いと思います。
また、仕込み担当がフィリング類を作ることもあります。自家製にこだわっているお店なら、粒あんやカスタードクリームを炊いたりします。
また仕込み担当は、パン作りの一番最初の部分なので、製造スタッフの中でもいちばん早く出勤する、という職場も多いようです。
分割・成形(めん台)
分割・成形(めん台)担当は、その名の通りパン生地の分割や成形を担当します。
分割はパン生地をその商品に合わせて重量(グラム)をはかり、切り分ける作業です。
成形は、分割で切り分けたパン生地を商品の形にしていく作業です。たとえばあんパンなら、パン生地にあんを包んでいきます。
パン屋さんでの分割・成形の役割は、とにかく大量のパン生地を時間内に捌いていくという、製造スタッフの中で最も作業量が多いといえると思います。
そのため、高い質の作業をするのはもちろんですが、その上で作業のスピードや効率化を多くの場合で求められるでしょう。
窯(オーブン)
窯(オーブン)担当は、成形して最終発酵させた生地をひたすら焼いていきます。
パン作りの最終段階なので、窯担当の仕事が安定しないと、最終的なパンも安定しなくなっていきます。
たとえば、パンの焼き加減が変わってしまうと、パンの香りや食感が変わってしまいます。また、最終発酵(ホイロ)の具合が焼くたびにまばらになってしまえば、パンの大きさや食感、そして味にも影響があります。
窯は重要な仕事ではありますが、製造スタッフの中では難易度が低いと考える経営者やシェフも多いため、経験が浅いスタッフが担当することが多いようです。
折り込み(パイローラー、リバースシート、シーター)
折り込み担当は、クロワッサンやデニッシュなどの生地を作っていきます。
クロワッサンやデニッシュといった商品の生地は、パン生地に油脂(バターやマーガリン)を重ねて折ってを何度か繰り返すことで層を作り出していきます。
そのためには生地を薄く伸ばす作業が必要で、そのための機械が、パイローラー、リバースシート、シーターなどと呼ばれるものです。
パン生地はつねに発酵していて、油脂は温度によって柔らかくなったり固くなったりする。そういった理由から、折り込み担当では、手早く正確な作業と、生地や油脂の状態を見極めるスキルが必要になります。
どちらかというと、仕込みと同様に、熟練した製造スタッフが担当することが多いと思います。
また個人店など小規模なお店では、機械を使わずに手作業で折り込みをすることもあります。お店によっては、そもそもクロワッサンやデニッシュなど折り込み系の商品がない場合もあります。
サンドイッチ、フライヤー
サンドイッチ担当は、その名の通りサンドイッチを作ります。
サンドイッチは食パンやコッペパン、バーガーバンズといったパンを切って、具材を挟んでつくります。
パンに具を挟む前には、具材の下ごしらえをします。トマトやサニーレタス、ハム、たまご、といった食材を切ったり茹でたり潰したりと、パン作りというよりは料理に近いイメージです。
また、サンドイッチには白身魚フライやコロッケといった揚げ物を使うことがよくあるため、フライヤーという揚げ物を上げるための機械を扱う場合が多いです。
そのためお店に1つしかフライヤーが無い場合は、サンドイッチ担当がカレーパンやドーナツなどを揚げることもあると思います。
パン屋さん製造スタッフの仕事内容まとめ
- 製造スタッフの仕事は「美味しいパンを作ること」
- 美味しいパンを作るためには、次の3つがポイント
- いつでも安定して高い質の作業をこなす
- スピードや効率を突き詰める
- こだわりの商品開発
- 具体的な役割は次のようなものがある
- 仕込み(ミキサー)
- 分割・成形(めん台)
- 窯(オーブン)
- 折り込み(パイローラー、リバースシート、シーター)
- サンドイッチ、フライヤー
ここでは製造スタッフの仕事について、ざっくりとした概要をお話しました。
パン屋さんの製造スタッフになってみたい、という方は事前に知っておくと良い情報ばかりだと思います。
また、パン屋さん製造スタッフの1日のスケジュールについて、次の記事にまとめましたので、参考にしてみてください。
関連記事:朝は何時おき?パン屋さんの1日のスケジュールについて
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この記事が誰かのお役に立てれば嬉しいです。
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