こんにちは。しょうたん(@v_shota_v)です。
この度、会社を辞めることになりました。
※こちらの記事は第二話です。第一話はこちら。
第三話→
就職活動からも逃げ出した
そんなこんなで留年することになり、元々進学が「やりたいこと」でも無かったため、心機一転、就職活動を始めることにしました。
しかし、ここでも挫折が待っていました。
取り組むことが「卒業研究」から「就職活動」になっても、僕の性格が急に変わるわけではありません。
そのため、自分に処理できないような情報を集めて行動しようとし、どんどん疲弊していきました。
また、自分がどんな人間で、何が好きで何が嫌いか、得意も不得意もよく分かっていませんでした。
説明会や面接に出向いても「良く思われるにはどうしたらいいか」ばかりが気になり、自分らしくありのままに振る舞うことは出来ませんでした。
今思うと「自分をよく見せよう」としてしまうのには自分自身に原因があったのですが、この頃は社会で生きるには仕方のないことだと思っていたのです。
終電間際の満員電車に揺られながら、一日働いて疲れ切っているサラリーマンのおじさんを見て、僕はこう思いました。
「ああ、このまま死ぬまで満員電車に揺られて、周りの目を気にして生きていく。そんな人生つまんないな。もう疲れたな。全部、辞めちゃおう。」
僕は逃げるようにして、全ての就職活動を辞めました。
学校にも行かなくなり、就職活動も辞め、もはや心から信頼できる友人や当時付き合っていた彼女以外とは、ほとんど接することもありませんでした。
「学校にも行かず、就職活動も辞めてしまって、自分はどうしようもないやつだ。」
それまでいわゆる優等生タイプで、レールから外れることも逃げ出したことも無かった僕は、どこから来たのかも分からない罪悪感に襲われました。
両親のおかげで自己肯定感だけは養われてきたはずだったのに、少しずつ自信を失っていきました。遂には自分を傷つける夢まで見るようになり、泣き叫びながら目を覚ますこともありました。
毎日やることもなく、ただただ不安な日々。
「これからどうしよう、本当に主夫になってしまおうか…」
そんな風に思っていた矢先、僕はパン作りに出会ったのでした。
はじめてのパン作り
就職活動を辞めてしまい、取り組むべきことが見えなくなってしまった頃、僕はパン作りと出会いました。
きっかけは、実家から余っていた使い捨てのオーブンシートが送られてきたことです。
どうせなら何か作ってみなきゃと思い、市販のドライイーストと強力粉を買ってきてパンを作ることにしました。
なぜお菓子ではなくパンだったのか。
その理由は今となってはよく覚えていませんが、このときの「そうだ!パンを作ろう」という思いが今の自分に繋がっていると思うと、とても不思議な気持ちです。
右も左も分からず一生懸命作ったパン。
今思えばそのパンは質としては大したものではありません。初めて作ったので当然ですよね。だけど…
膨らむ生地にワクワクし、焼き上がったときの香りに胸が弾み、焼きたてをかじったそのとき、心の底から美味しいと思ったのでした。
度々パンを焼くようになった僕は、そのうちパン屋さんをめぐるようになりました。
僕が住んでいた街にはパン屋さんが沢山あったので、友人を誘って一日で10軒近くを回ったことを今でも覚えています。
その最中に出会ったのが、今の会社でした。
会社との出会い
この度退職することになった会社と出会ったのは、僕がパン屋めぐりをしているときでした。
そのパン屋さんに初めて行ったとき、オーブンの前でお兄さんが
「こんにちは!焼きたてのパン、どうですか?宜しければお切りしますよ〜!」
と元気よく声をかけてくれたのを今でも覚えています。
こんな素晴らしいお店があるのかと、心の底から嬉しかった。その瞬間、僕はまるで恋に落ちたかのように、お店のファンになりました。
好きになったお店のことはちゃんと知りたい、ということでホームページで色々調べたら、人材教育に力を入れているとのこと。それで、あの店員さんは素晴らしい対応をしてくれたのだと納得しました。
そして、その数週間後にはもう決めていました。
「この会社で働こう!」
決めたらすぐに行動したい性分らしく、すぐにホームページから採用担当者にメールをし、会社説明を受けることになりました。
当時ホームページには採用専用ページなどはなく、まして大手就職サイトへの掲載などもありません。それでも、「これだ!」という気持ちに全てを任せ、なりふり構わず飛び込んだのでした。
担当者から会社説明を受けた数週間後には面接を受け、その場で合格。
僕の就職活動は再始動からひと月も経たず、一瞬で終わりを告げました。
こうして2013年4月、パン屋さんとしてのスタートを切ることになりました。
しかし、入社して間もなく、自分自身の弱さと再び直面します。
(第三話につづく)
※こちらの記事は第二話です。第一話はこちら。
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