パン屋さんの個人店で働くメリット・デメリット【就職・転職】

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パン職人。1989年生まれ。鳥取県鳥取市出身。

筑波大学卒業後、茨城県のパン屋で修行し、店長を経験。その後、結婚を機にふるさとの鳥取にUターン。

クラウドファンディングで開業資金を集め、「パン工房ほとり」を開業。

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こんにちは!しょうたん(@v_shota_v)です。

パン屋さんで働きたい人、これから働く人、いま働いている人のなかには、

  • 今度から個人店で働くことになったけど、実際どんな感じ?
  • いまチェーン店(大型店)で働いてるけど、個人店ってどういう感じなの?
  • 独立したいんだけど、個人店とチェーン店(大型店)、どっちがいいの?

 

といった人もいると思います。

そこで今回は、パン屋さんの個人店で働くということはどういうことか、そのメリット・デメリットを解説していきます。

 

なお、大型店やチェーン店のメリット・デメリットについては次の記事をどうぞ。

関連記事:パン屋さんの大型店やチェーン店で働くメリット・デメリット【就職・転職】

 

また、パン屋さんの転職全般に関しては次の記事を参考にしてみてください。

関連記事:未経験から正社員も!パン屋さんの転職まとめ

 

パン屋さんの個人店とは

パン屋さんでいうところの個人店とは、明確な定義があるわけではありません。

ですが、一般的には次のようなお店を指すことが多いです。

  • 個人で経営しているお店
  • チェーン展開をせず、1つの店舗だけ経営しているお店

 

そのため、経営母体が法人(つまり会社)になっているかどうかは、関係ありません。実際のところ、たとえ法人であっても1つの店舗でこじんまり経営していれば、個人店といわれることのほうが多いです。

あくまでも、「規模的に、個人でやってる感じのお店」、くらいの大雑把なものだと思っておきましょう。

 

ここから個人店で働くメリット・デメリットを解説していきます。

これはあくまでも僕個人の感じていることで、しかも個々のお店の話ではなくパン屋さん全体の傾向の話ですので、そこのところ、ご理解お願いいたします。

 

個人店で働くメリット

さて、個人店で働くメリットには次のようなものがあります。

  • シェフから直接指導してもらえる
  • 幅広くスキルアップできる
  • 商売の全体像がみえる

 

シェフから直接指導してもらえる

個人店であればシェフとの距離が近い場合が多いので、直接指導してもらえることが多いと思います。

そのお店やパンへの強い憧れがある場合は、これは何よりも大きなメリットです。チェーン店などでは、シェフに直接手取り足取り教わるなんてことは、ほぼ無いでしょう。

どんなお店であっても、自分でお店を作った人の覚悟や真剣さというのは、とても大きなものです。

それを身近に感じられる環境で働くことができるのは、上昇志向のある人にとっては、とっても良い影響を与えてくれると思います。

ただこれは、逆にいえば、プレッシャーになる部分でもあります。重圧に耐えられるかどうかは、働いてみないと分かりませんが、人によってはデメリットにもなり得るでしょう。

 

幅広くスキルアップできる

個人店はチェーン店や大型店と比べ、一人ひとりに与えられる役割が幅広いため、スキルアップの幅も広くなります。

製造スタッフでは、次のような基本の役割を、チェーン店や大型店と比べて早く教わることができるでしょう。

  • 仕込み(ミキサー)
  • めん台(分割・成形)
  • 窯(オーブン)

 

また、その日や時間帯によっては製造スタッフであっても販売スタッフの仕事をこなす必要があったり、逆に、販売スタッフであっても製造スタッフの仕事を覚えるチャンスがあったり、というのも個人店の特徴です。

これらは同じ個人店でも、お店の規模や役割分担、その人の仕事を覚えるスピードや手際の良さ、センスなどによって、大きく変わってきます。

もし希望がある場合は、入社前の説明や面接の際に、しっかりと確認しておくと良いでしょう。

 

関連記事:パン屋さん製造スタッフの仕事内容を解説します。

関連記事:パン屋さん販売スタッフの仕事内容を解説します。

 

商売の全体像がみえる

個人店では仕入れから製造、販売、そして経営判断や経理まで、1つのお店で完結することが多いです。

そのため、個人店は商売の全体像を把握しやすい状況にあるといえるでしょう。

そしてこれは、独立開業を考えている人や、パン屋さんのビジネスやマーケティングに興味がある人にとって、とても大きなメリットです。

多くの場合、現場に任されているのはパン作りや接客といった仕事ですが、パン屋さんの仕事はその他にもたくさんあります。

たとえば、次のような仕事です。

  • 商品開発
  • 商品のラインナップや価格の決定
  • 材料の仕入元や、卸先との打ち合わせ
  • ホームページやチラシの作成
  • 採用、面接
  • 経理、決算書の作成、確定申告

 

これらの仕事はシェフや二番手などが担っている場合が多いですが、個人店では、これらを間近で見ることができたり、ときには関わることができるため、商売の全体像を知る上では大いに役に立つでしょう。

 

個人店で働くデメリット

個人店で働くデメリットは、次のようなものがあります。

  • 労働環境が整っていない
  • マニュアルがない
  • 逃げられない

 

労働環境が整っていない

個人店ではチェーン店や大型店と比べると、労働環境が整っていない場合が多いです。

たとえば、タイムカードが用意されておらず労働時間が把握していなかったり、基本給が低い上にサービス残業だったり、といったことがあります。

個人店というのは家族経営の延長線上にある、といったイメージだと分かりやすいでしょうか。

しかし元々は小さな個人店であった場合でも、チェーン店や大型店の出店というように規模を拡大していくと、段々そうはいかなくなっていきます。

従業員数が多くなって働き方に対する意見がたくさん出たり、労働基準監督署からの監視の目も強くなったりするため、対応せざるを得なくなるのです。

 

なお、パン屋さんの大変なところについては次の記事にまとめています。

関連記事:激務できつい?パン屋さんの仕事の大変なところ・つらいところ【就職・転職】

 

マニュアルがない

個人店では、基本となるルールや決まりごとを文章に起こして共有する、つまりマニュアルを作るといったことはしていない場合が多いです。

規模が小さいため、シェフや先輩から口頭で教わったり、もしくは直接見たり聞いたりしながら覚えていく、というほうが一般的でしょう。

そのため、あるていど仕事に慣れ、ルールや決まりごとを覚えるまでは、戸惑ってしまうこともあると思います。

一方で、チェーン店や大型店だと、人の入れ替わりも激しくなるため、基本となるルールや決まりごとを文章に起こし、マニュアルを作っていることもあります。

 

逃げられない

もし人間関係のトラブルなどがあった場合、個人店だと逃げ場がありません。多くの場合では、当事者のどちらか、もしくは両方が、退職することになってしまうでしょう。

一方で、チェーン店や大型店では、お店を異動したり、所属するチームを変えたりすることで解決する場合があります。

たとえお店のパン作りが大好きだったり、仕事にやりがいを持って働いていたり、お給料を始めとする待遇にも満足していても、そういったトラブルで退職せざるを得なくなってしまう。

そういった状況にあるのが個人店だと、知っておく必要があるでしょう。

 

パン屋さんの個人店まとめ

  • 個人店に明確な定義はないが、一般的に次のようなお店を指す
    • 個人で経営しているお店
    • チェーン展開をせず、1つの店舗だけ経営しているお店
  • 個人店で働くメリット
    • シェフから直接指導してもらえる
    • 幅広くスキルアップできる
    • 商売の全体像がみえる
  • 個人店で働くデメリット
    • 労働環境が整っていない
    • マニュアルがない
    • 逃げられない

 

パン屋さんの個人店で働くうえでは、メリットもデメリットもあります。

ざっくりいえば、独立を目指すなら個人店で、安定を目指すならチェーン店や大型店で働くのが良いでしょう。

また働く前からメリットやデメリットを考えすぎても、お店による差がけっこうあるので、とにかく働いてみて、ダメなら職場を変える、くらい気楽に考えてもよいかもしれません。

自分にぴったりのお店や会社が見つかるといいですね。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

何かしらお役に立てたら幸いです。