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自宅で菓子製造許可を得るために実際にやったこと【パン屋開業】

パン屋開業・経営

自宅でパン屋を開業するなら、実際どんな感じで菓子製造許可を取っていくのかイメージが湧きづらいこともあると思います。

では、実際にどんな風に菓子製造許可を得ていくのでしょうか?

僕が実際に自宅で菓子製造許可を得るためにやったことは、次のとおりです。

【自宅で菓子製造許可を得るためにやったこと】

  • ステップ①:まず保健所に相談に行って、施設基準を確認する
  • ステップ②:施設基準に合うように、内装工事をする
    • 床と壁に、耐水のクッションフロアを貼る(DIY)
    • 電気工事:単相200Vのオーブンが使用できるようにする
    • 水道工事:手洗いと食洗機を設置
    • オーブン、ミキサー、冷蔵庫など、使用する機器などを設置する
  • ステップ③:保健所に申請し、審査を通ればOK

この記事では、自宅にパン工房をつくり、菓子製造業の許可をもらうまでにやったことをまとめています。

この記事を読めば、自宅で菓子製造許可を得るための具体的なステップが見えてくるでしょう。

関連記事:自宅で始める小さなパン屋さん開業講座

関連記事:パン屋さんに必要な「菓子製造業」と「飲食店営業」の許可を両方とる方法

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菓子製造業の許可を得るには、保健所の審査に通らなければいけない

まず大前提として、パン屋さんを営業するには、保健所から営業許可をもらう必要があります。

これはケーキ屋さんや飲食店も一緒です。

  • 飲食店営業…料理、パン、ケーキなどをその場で食べてもらうための許可
  • 菓子製造業…パン、ケーキなどをテイクアウトや卸売するための許可

僕はパンの販売をするので、「菓子製造業」ですね。

許可をもらうには、地方自治体が条例で定めている基準を満たすように、施設を作らなければいけません。

なので、まずは保健所に相談に行って、施設基準を確認するところから始めましょう。

ステップ①:まず保健所に相談に行って、施設基準を確認する

「菓子製造業」は、各地方自治体の保健所が許可を出しています。

そのため、工事に取り掛かる前に、かならず事前に保健所に相談に行きましょう。細かい施設基準を教えてくれます。

工事が終わってから修正点があると、面倒だしお金もかかります。

保健所では、具体的な施設基準を教えてくれる

施設基準は地方自治体ごとに定められています。

僕が行った保健所では、施設基準を表にまとめてくださっていました。なので、その表に自身の状況を照らし合わせればOKでした。

ざっくりですが、次のような内容です。

【菓子製造許可、施設基準の例】

  • 住居と壁で区切られていること
  • 床、内壁(1mまで)が耐水性であること
  • 2槽シンクの設置
  • 手洗い場、消毒設備の設置
  • 温度計つきの冷蔵庫、冷凍庫の設置
  • 換気扇の設置
  • 扉付きのたな
  • トイレと専用の手洗い場の設置

※詳しくは自治体ごとに確認してください。僕が行った鳥取県の場合は、こちらに掲載されています。

ただ、これらを読むだけでは、正直なところ微妙なニュアンスが分からないこともあります。

なので、分からないところは保健所の方にどんどん聞きましょう。工事をしてしまってからでは遅いですから…。

実際に保健所の担当者さんに質問した例

自宅で許可をもらう上で、次のような疑問が次々と湧いてきました。

  • 床や壁の素材はクッションフロアでも大丈夫?
  • 既に取り付けられている巾木(はばき)はどうしたらいいの?
  • 手指の消毒設備って具体的になに?
  • オーブンなどを置く台の素材に条件はある?
  • 出窓があるんだけど、大丈夫?

こういった疑問は、施設基準を読むだけでは答えが見つかりません。

そのため、先ほども書きましたが、自治体の保健所に直接相談したほうが良いです。

実際、僕は何度も保健所に相談しました。

  • 保健所に足を運んで相談:4回くらい
  • 電話での問い合わせ:3回くらい

資金の関係もあり、建築業者さんなどは一切通さずに工事を行うので、僕自身が細かい施設基準を確認しておかなければいけなかったからです。

鳥取市の窓口の方はとても優しく、丁寧に対応してくださいました。

ステップ②:施設基準に合うように、内装工事をする

さて、施設基準を確認したら、実際に工事を進めていきます。

今回は資金に余裕があるわけではないので、自分たちでできそうな部分はDIY、それ以外の部分は専門家にお願いをしました。

具体的には、次のような感じです。

【実際に行った内装工事】

  • 床と壁に耐水のクッションフロアを貼る→DIYする
  • 電気工事(単相200Vオーブン使用のため)→電気屋さんに依頼
  • 水道工事(手洗いと食洗機を設置するため)→水道屋さん依頼
  • オーブン、ミキサー、冷蔵庫などの搬入・設置→家族や友人に協力してもらう

建築業者さんを通さなかったので、施工業者さんを探すところから具体的な工事の内容まで、自分でコミュニケーションを取りながら進めていきました。

【床、壁】DIYで耐水のクッションフロアを貼る

床と壁は耐水素材で作らなければいけないので、DIYでクッションフロアを貼っていきました。

自宅のごく普通の部屋を改装するので、

  • 床:フローリング→クッションフロア
  • 壁:普通の壁紙→クッションフロア

という張替えになります。

クッションフロアはお風呂場やトイレに使われる耐水性の素材で、最近ではアパートなどの床に施工されていることもあります。

なお一般的にはクッションフロアではなく、

  • 床:モルタル、タイル
  • 壁:ステンレス

などを使うことが多いので、事前に保健所に確認して床と壁はクッションフロアでもOKと確認を取ってから施工しました。

先に確認をとっておかないと、貼ったあとで「この素材じゃダメですね」と言われてしまったら、大変です。

なお、クッションフロアはこういったものです。ホームセンターなどでも売ってますよ。

フリーカット 敷くだけリメイク床シート 木目 ナチュラル 約90×250cm

【電気工事】単相200Vのオーブンが使用できるようにする

電気工事は自力ではできないため、電気屋さんにお願いしました。

パン作りに使用する単相200Vのオーブンを設置するため、配線を行います。

具体的には、

  • パン工房のとなりの部屋にあったエアコン用の200Vの線を延長して、工房側にまわす
  • オーブンのコンセントが挿せるように、コンセントの受け側を設置する

壁に穴を開けたりと少し手間のかかる工事でした

電気工事のような専門家でないとできない工事は、自分ではやらないようにしましょう。(場合によっては法律違反にもなり得ます。)

【水道工事】手洗いと食洗機を設置して使えるようにする

水道工事も自力ではできないため、水道屋さんにお願いしました。

菓子製造業の許可をとるには、次のものが必要です。

  • 2層シンク(もしくは1層シンク+食洗機)
  • 手洗い設備

僕がパン工房を作った部屋には一般的な家庭用のキッチンが設置してあったので、その横に手洗い場食洗機を置くことにしました。

水道屋さんには給排水工事をお願いしました。

キッチンや洗面台がタカラ製で、ホーローという素材なので穴を開けるのも大変でしたが、水道屋さんがお一人で頑張ってくださいました。

なお、これも保健所に確認をとったのですが、「食洗機は家庭用のものでも大丈夫」だそうです。

何度も書きますが、細かいことでもとにかく事前に保健所に確認することが大事です。

↓設置したのは次のような家庭用食洗機です。

パナソニック 食器洗い乾燥機 ホワイト NP-TZ200-W

オーブン、ミキサー、冷蔵庫など、使用する機器などを設置する

最後に、機器や道具を買ったり、すでにあるものを設置したりしていきます。

保健所には施設の図面を提出しないといけないので、そのとおりに配置します。

パン工房ほとりは自宅の2階につくった工房なので、オーブンや大型のラックの設置はとても大変でした。

具体的には、次のようなものを運びました。

  • 業務用オーブン
  • 業務用ミキサー
  • 発行器
  • ラック
  • 冷蔵庫
  • 冷凍庫
  • 作業台 など

なにしろオーブンは80kg近くあるし、ラックは高さが180cmもあるので、階段をあげるのも一苦労。ラックはロープでベランダから釣り上げました。

作業台も、保健所に素材の確認をして、プラスチックの業務用まな板を購入しました。

↓こういうのです。

リケン 業務用PC俎板 R-3051 1200×600×30mm

また、パン屋さんに必要な機械が気になる方は、次の記事を参考にしてみてください。

関連記事:パン屋さんに必要な製パン機器・機械

ステップ③:保健所に申請、審査

内装工事が終了したら、書類を書いて、保健所に申請をしにいきます。

書類は保健所に相談にいったときに貰いましたが、自治体によってはHPなどからダウンロードもできるようです。

流れは次のとおりです。

【保健所への申請〜審査の流れ】

  • 保健所に書類を持って申請に行く
  • (当日〜数日後)実際に現地を審査しに来られます
  • (さらに数日後)許可がおりるかどうか連絡があります
  • もしダメだった場合は修正して、もういちど審査してもらいます。

事前に何度も相談していたので、申請はスムーズに終わりました。ちなみに申請費用が15,400円(けっこうします)。

申請と同時に、審査の日程を調整します。

今回は申請をした日のうちに審査も行うということで、3時間ほどで保健所の方が工房に来られました。

審査はチェック項目を確認していく形で進みました。これも、事前に何度も相談していたので、ほとんど引っかかることもなく終えることができました。

まとめ:自治体の保健所によく相談してから、菓子製造許可の施設基準を満たすようにしよう

この記事では、僕が実際に自宅で菓子製造許可を得るためにやったことを解説しました。

まとめると、次のとおりです。

【自宅で菓子製造許可を得るためにやったこと】

  • ステップ①:まず保健所に相談に行って、施設基準を確認する
  • ステップ②:施設基準に合うように、内装工事をする
    • 床と壁に、耐水のクッションフロアを貼る(DIY)
    • 電気工事:単相200Vのオーブンが使用できるようにする
    • 水道工事:手洗いと食洗機を設置
    • オーブン、ミキサー、冷蔵庫など、使用する機器などを設置する
  • ステップ③:保健所に申請し、審査を通ればOK

ポイントは、とにかく自治体の保健所によく相談することです。

なぜなら、工事を行ってしまってから間違いがあったりすると、大変だからです。

しょうたん
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  • 保健所への相談
  • パン工房全体を設計
  • 設備、機器の配置
  • 壁や床を防水のクッションフロアに張替え
  • 電気工事、水道工事の手配

でも、こういったことを誰に相談したら良いか分からない、頼れる人もいない、という人も多いと思います。

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