パン屋さん独立開業の準備まとめ

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パン職人・ブロガー。就職活動の満員電車で生き方に違和感を感じ「好きなことして生きる」とパン職人に。現在は約5年勤めたパン屋を脱サラし、故郷・鳥取にて「パン工房ほとり」開業準備中。本名は吉田翔太。 お問い合わせ、質問、ご依頼等は各種SNSにて承りますm(_ _)m




こんにちは。しょうたん(@v_shota_v)です。

現在「パン工房ほとり」の開業準備の真っ最中。というわけで、パン屋さんの開業準備についてまとめます。

パン屋さんの開業準備って何が必要なの?という方向け。

※ 100人いれば100通りの開業準備がありますので、参考程度にどうぞ。

 

パン屋開業の大まかな流れ

ざっくりいうと、次のような感じです。

  • コンセプトを考える
  • ビジネスモデルを考える
  • 場所探し
  • 資金調達
  • 工房作り
  • お店作り
  • 仕入先の確保
  • 試作、試運転
  • その他、細かいもの
  • 開業

 

実際にはこれらを行ったり来たりしながら全体を推し進めていきます。

何事も、最初に考えた通りに進むことはまずありません。必ず何らかの障壁が現れます。そういったときに、全体を俯瞰して柔軟に次の手を考えていく必要があるのです。

今回は、この1つ1つについて簡単に解説していきます。

 

コンセプトを考える

まずはコンセプト。これが一番大事。

というのも、ここから先の開業準備、そして開業してからの運営は全てこのコンセプトに従って進めていくからです。

コンセプトがしっかりと定まっていないと、物事の判断基準が曖昧になってしまい軸が定まらなくなります。

こんな風に社会に貢献したいな、こういう価値を提供できれば人の役に立てるかな、そういった想いがしっかりと定まっていることが大切なんです。

 

ちなみに「パン工房ほとり」のコンセプトは、「鳥取の魅力をお届けするパン屋さん」。だから、とことん鳥取をお届けすることにこだわります。

ビジネスモデルも、工房を作る場所も、パンの材料も、販売方法も、どうやったら皆さんに鳥取の魅力をお届けできるかを最終目標に考えていく、ということです。

 

 

ビジネスモデルを考える

さて、コンセプトが固まったら今度はビジネスモデルを考えましょう。

ビジネスモデルと聞くと難しそうに聞こえるかもしれませんが、簡単に言えばどうやって商売として成り立たせていくか、ということです。

 

一概にパン屋さんといっても様々な形態があります。

冷凍生地を仕入れて焼くだけのパン屋さんは、その分人件費がかからないので、客数を増やし安く大量に売ることで商売として成立させています。

自家製の天然酵母にこだわるパン屋さんは、パンを完成させるのに手間暇がかかる分、価格設定も高めにして固定客中心の商売が多くなります。

他にも、レストランやカフェへの卸売を商売の中心にしているお店もあれば、大手パンメーカーのように大規模な工場を作り全国に発想するパン屋さんもあります。

このように、自分たちの考えたコンセプトに沿った商売の仕組みを考えることが必要なのです。

 

5W2Hで考えると分かりやすい

ビジネスモデルを考えるのが難しい場合は、5W2Hで考えるのがおすすめです。

5W2Hは皆さんご存知の5W1Hに、how muchを加えたものです。

who 誰が
why なぜ
what 何を
when いつ
where どこで
how どのように
how much いくらで

 

ここを突き詰めていけば、商売として成り立ちそうかどうかイメージすることが出来ます。

具体的なイメージが出来ない場合も当然あると思いますが、世の中やってみないと分からないことばかりなので、完璧主義になり過ぎず走りながら考える方が良いと思います。

ただし融資や補助を受ける場合はこの辺りをしっかり練らないといけません。なぜなら客観的に判断できる材料が無ければお金を貸すことは出来ないからです。

 

場所探し

さて、パン工房を作るとなれば、今度は場所を探す必要があります。

場所探しには色々なパターンがあると思いますが、代表的なのは次のようなものでしょう。

  • 店舗用物件を借りる
  • 店舗用物件を買う
  • 土地を借りる/買う
  • 空き家の再利用

 

いずれにせよ、不動産会社や市町村、個人のツテなど幅広くアンテナを広げてより良い場所を探す必要があります。

「安く」「早く」始めたいのなら店舗用物件を借りるのが一番でしょう。飲食店だった物件であればシンクやコンロなど工房に必要なものが残されている場合もあります。

逆に土地からのスタートだと建築や上下水道の工事など、お金も時間もかかります。が、土地の使い方や建築まで関わることが出来るので、その分かなり自由に使うことが出来ますよね。

大事なのは、コンセプトやビジネスモデルから外れないことです。その場所で開業する理由をはっきり言えるように決めていきましょう。

 

ちなみに「パン工房ほとり」の場合は僕の生まれ育った土地(鳥取市の湖山池周辺)にこだわったので、場所探しは難航しました。

詳しくは以下の記事にまとめています。

 

 

資金調達

さて、この辺りまでくると「お金はどうしようか?」という問題が出てきますよね。それを考えるのが資金調達です。

ざっくりいえば、以下のようなものを組み合わせていくことになると思います。

  • 自己資金
  • 融資
  • 補助金
  • その他(出資者、クラウドファンディングなど)

 

自己資金は今までの貯金、融資は銀行や政策金融公庫からお金を借りる、補助金は各自治体などが行っている制度を利用するというものです。

その他にも、例えば親からお金を借りるとか、クラウドファンディングで集めるといった方法も考えられます。

自分の考えたビジネスモデルを実現するために必要なお金と、今、自分が置かれている状況とのバランスを考えながら事業の規模を決めていく必要があります。

僕としては利益の幅は小さくても小規模にスタートさせて信用や実績を1つ1つ積み重ねていくのが良いと考えています。

 

工房作り

パン屋さんを開業するには、工房を作らなければいけませんよね。一般的な飲食店の厨房機器に加え、パン屋さん専用の機器を買い揃える必要があります。

ここにお金をかけられるかどうかで生産能力や商品構成、またパンの質などに大きな影響があるので、予算との兼ね合いを最も考えなければいけない部分になります。

資金が潤沢なのであれば全て新品、しかも性能の高いものを揃えられるかもしれません。ですが、そうでなければ中古機器などを探す必要もあります。

中古機器は価格が安い反面、搬入設置を自分で行わなければならなかったり、購入後のサポートが対象外だったりと、不安な面も多くあります。

またパン屋さんでの勤務経験があるなら使い慣れたメーカーの機器、こだわりの機器があるかもしれません。逆に未経験の方は厨房設備を取り扱う業者さんに全て任せたほうが安心です。

 

お店作り

パン屋さんを開業するといっても各々のコンセプトに沿った様々な形態があるので、それに合うお店づくりをする必要があります。

一般的なパン屋さんなら売り場や駐車場、店舗の外観、イートインなどを整備しなければいけません。また、卸売が中心なら取引先の開拓が必要ですし、web通販であれば通販サイトの作成が必要になります。

お客さんに直接関わる部分なので、「お客さんから見てどうか」という目線をより一層シビアに持たなければいけないですよね。

またお店作りも例にもれず、コンセプトやビジネスモデルに沿っている必要があります。

焼き立てパンをどんどん買いに来て頂くパン屋さんなら、イートインやカフェを併設することもあるでしょう。その場合に回転数を増やしたいのか、滞在時間を長くしてドリンク等を提供するのか…などなど、考えることは沢山!

ビジネスモデルを更に洗練させるためにも、お客さん目線を忘れずお店作りに取り組んでいきましょう。

 

仕入先の確保

工房やお店づくりが完成に近づいたら、今度は仕入先を考える必要があります。

商売として成り立たせるのに、全ての材料をスーパーで仕入れる訳にもいきませんよね。生産量にもよりますが、業務用サイズで欲しかったり、こだわりの材料を使いたかったりと色々あると思います。

都市部であれば製菓製パン専門の問屋さんなどを利用すると楽ですが、ある程度大きな規模にならないと取引を行ってくれるかどうかも分かりません。

その場合はweb通販でパン・製菓材料を取り扱っている富澤商店などで仕入れたり、こだわりの材料があれば直接生産者の方に取引をお願いする必要があるかもしれません。

いずれにせよ、コンセプトに合ったパン作りが出来るように仕入先を確保する必要があります。

 

試作、試運転

工房もお店も完成し、仕入先も確保できたら、今度は実際にパンを焼いて商品として完成させましょう。

コンセプトやビジネスモデルにもよりますが、商品の質にこだわるならこの部分は絶対に譲れませんよね。何度も試行錯誤を繰り返して、自信を持って販売できる商品を目指して下さい。

開業予定に間に合わないからといって蔑ろにしてはいけない部分だと思います。それだけパン屋にとって商品は大切です。

またこのとき、厨房設備に不備がないか確認する必要もあります。実際にパンを焼いてみたら色々と問題も出てくるかもしれません。

 

その他、細かいもの

開業前に用意しておくべき細々としたものをやっておきましょう。

ショップカードやホームページ、SNSの公式アカウントを用意しておけば、宣伝や信用づくりに役立ちます。

また、店舗を構えるならレジの用意、人を雇うなら求人や面接、包材にこだわるならその準備、スタッフ用のユニフォームをどうするか、クリーニングは?という風に、やらなくてはいけないことが沢山あります。

ただ、前もって準備しすぎると余計なものにお金や時間を使ってしまう可能性が高いので、走りながら必要なものを順次揃えていくという方法が良いと思います。

 

 開業

ここまで出来て、いよいよ開業になります。

実際はここに挙げたものの他にも色々とあると思いますし、1つ1つの項目も掘り下げればキリがないでしょう。そのため、今回は概略だけ示しています。

パン屋さん開業したいけど、何をしたらいいの?という方の参考になれば嬉しいです。

 

僕自身もまだ開業に至ってはいませんので、一緒に頑張る方募集中です。(笑)

それでは、最後までお読み頂き、ありがとうございました!